地盤改良の品質はどう証明する?――室内配合試験と現場強度の“ズレ”を小さくする3つの管理

「事前試験どおりの強度が、現場でも本当に出ているのか」。地盤改良の品質は施工後に目で見えないからこそ、発注者や監理者への説明に悩まれる方も多いのではないでしょうか。今回は、試験と現場の“ズレ”を小さくするための品質管理の考え方をご紹介します。

改良体の強度がばらつく主な要因は3つあります。①想定外の地盤(地下水や玉石など——同じ現場でもボーリングデータ通りとは限らない)、②撹拌の均一性(混ざり方にムラがあれば強度にもムラが出る)、③支持層の見極め(改良体底面が確実に支持層まで届いているか)。つまり品質を証明するには、「配合」「施工」「地盤」をそれぞれ確認する仕組みが必要です。

▲強度のばらつきを生む3つの要因

エルニード工法では、段階ごとに確認を重ねます。

施工前:現地の土を採取した事前室内配合試験。配合量の異なる3パターンの供試体を作成し、材齢3日・7日の圧縮試験で最良の配合を決定します。試験には現場で最も強度発現が低い土を用いるのがポイントです。

施工中:フロー値で水量を管理することで、改良体内の水分量を確認します。フロー値が事前室内配合試験で決定した許容範囲にあることを確認しながら施工します。

施工後:材齢28日の現場採取コアを第三者機関で一軸圧縮試験。自社完結にしないことで、強度確認の信憑性を高めています。

圧縮試験機

土質分析

試験練り

▲事前室内配合試験の様子

事前試験は最も強度発現が低い土で行い、実際の施工では掘削土を振り分けて極力良質な土を使用します。このため、現場の強度が事前試験の強度を下回らない——「現場供試体強度/事前室内配合強度≧1」という関係が成り立つ設計思想です。施工計画書や品質管理の説明資料にもそのまま活用いただけます。

▲悪い土で決めた配合を、良質な土で施工——強度比≧1の考え方

地盤改良の品質は「見えない」からこそ、段階ごとの確認と記録が何よりの証明になります。